税理士法人吉井財務研究所

  • トップ
  • 相談事例集
  • 消費税の不正受還付、過去 10 年間で最多 国税庁 令和6年度の査察の概要を発表
消費税の不正受還付、過去 10 年間で最多 国税庁 令和6年度の査察の概要を発表
消費税

消費税の不正受還付、過去 10 年間で最多
国税庁 令和6年度の査察の概要を発表

国税庁がこのほど明らかにした令和6年度の査察の概要による
と、査察の着手件数は 151 件(前年度 154 件)で、処理件数は 150
件(同 151 件)、脱税総額は 112 億 7,000 万円に上ることがわかっ
た。このうち、検察へ告発された件数 98 件(同 101 件)の脱税額
は 82 億 3,000 万円(同 89 億 3,100 万円)で、1件当たりの脱税額
は 8,400 万円(同 8,800 万円)となっている。この中で重点事案と
して、消費税事案 29 件、無申告事案 13 件、国際事案 20 件が告発
されているが、消費税事案のうち 17 件(同 16 件)が消費税不正受
還付事案で、過去 10 年間で最多となっている。
同庁では消費税に対する国民の関心が極めて高いことを踏まえ、
特に消費税の仕入税額控除制度等を悪用した不正受還付について
は「いわば国庫金の詐取」ともいえる悪質性の高い事案との認識か
ら、積極的に取り組んでいる。
消費税不正受還付事案の中には、高級腕時計を海外へ輸出販売し
たように偽装するため、インターネット等で購入した安価な腕時計
を用意し、高価な腕時計を購入したとする領収証や輸出関係書類を
作成して、架空の課税仕入れや架空の輸出免税売上げを計上し、不
正に消費税等約 1,600 万円の還付を受けたほか、消費税等約 1,000
万円の還付を受けようとした事例が報告されている。
また、国際事案では、海外法人が運営する医薬品等のインターネ
ット販売事業に係るコンサルティング報酬を売上から除外し、海外
預金口座で留保する方法により所得税を免れていた事例等が報告
されていた。
告発された事案のうち、多かった業種を見ると、最も多いのは建
設業で 21 者、次いで不動産業 11 者、人材派遣5者となっている(者
数は同一の納税者に係る複数の税目での告発を1者で換算)。
また、令和6年度中に一審の判決があったものは 99 件ですべて
有罪判決となっている。13 人に実刑判決が出されていて、

うち消費税法違反を含むものは7人となっている。