税理士法人吉井財務研究所

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ストック・オプション税制の利便性の向上 新株予約権の限度額を年 3600 万円に引上げ
所得税

ストック・オプション税制の利便性の向上
新株予約権の限度額を年 3600 万円に引上げ

ストック・オプション(S・O)とは、会社が自社または子会社
の従業員、役員等に対して付与する自社株式を一定の期間内にあら
かじめ定められた権利行使価格で購入することができる権利をい
う。資金が限られるスタートアップにとって、ストック・オプショ
ンは、優秀な人材を集める有効な手段として期待されている。2024
年度税制改正においては、そのストック・オプション税制が拡充さ
れる。
具体的には、新株予約権の行使に係る権利行使価額の限度額につ
いて、設立の日以後の期間が5年未満の株式会社が付与する新株予
約権については、その限度額を年 2400 万円(現行:年 1200 万円)
に引き上げ、一定の株式会社が付与する新株予約権については、そ
の限度額を年 3600 万円(現行:年 1200 万円)に引き上げる。
上記の「一定の株式会社」とは、設立後5年以上 20 年未満の株
式会社で、上場等後の期間が5年未満であるものをいう。
また、中小企業等経営強化法施行規則の改正を前提に、適用対象
となる特定従事者に係る要件の見直しを行う。
まず、認定新規中小企業者等に係る要件のうち「新事業活動に係
る投資及び指導を行うことを業とする者が新規中小企業者等の株
式を最初に取得する時において、資本金の額が5億円未満かつ常時
使用する従業員の数が 900 人以下の会社であること」との要件を廃
止する。
次に、税制の適用対象となる社外高度人材に係る要件について、
「3年以上の実務経験があること」との要件を、金融商品取引所に
上場されている株式等の発行者である会社の役員については「1年
以上の実務経験があること」とし、弁護士や会計士など国家資格を
有する者、博士の学位を有する者及び高度専門職の在留資格をもっ
て在留している者については廃止する。これによって、幅広い人材
が確保しやすくなる。