相談事例集-所得税

給与所得者の特定支出控除について(岡山の税理士事例)

2016年01月25日

特定支出控除の拡大について(岡山の税理士事例)

給与所得者の特定支出控除について、平成25年分より範囲の拡大等が行われ、給与所得者の実額控除の機会が拡大されています。適用件数は、平成24年の僅か6件から、平成25年は約1,600件、平成26年は約2,000件と大幅に伸びてきています。

「改正内容」
1、適用判定の基準が給与所得控除の2分1(改正前:給与所得控除額の総額)に緩和。
平成27年分 1,500万以下 その年中の給与所得控除額×1/2
1,500万超  125万
平成28年分 一律     その年中の給与所得控除額×1/2

給与年収額 給与所得控除額 特定支出足切額(超える金額が特定支出控除対象)
300万    108万    54万
500万    154万    77万
700万    190万    95万
1,000万   220万    110万

2、範囲の拡大として、弁護士、公認会計士、税理士などの資格取得費も対象となりました。
3、勤務必要経費の創設(図書費、衣服費、交際費等)が特定支出に追加されています。

(計算例)
給与年収700万、研修費5万、資格取得費50万、勤務必要経費上限の65万(衣服費30
万、図書費10万、交際費等25万)、特定支出合計120万だった場合

特定支出合計120万?(給与所得控除額190万×1/2)=25万が特定支出控除可能。
課税所得が所得税率10%ライン+住民税10%だとすると、25万×20%=5万の税額軽減

・特定支出の範囲
?通勤費?通勤のために必要な交通機関の利用等のための支出
?転居費?転任に伴う転居のための支出(転任の事実が生じた日以後1年以内にする転居)
?研修費?職務の遂行に直接必要な知識等を習得するための研修に要する支出
?資格取得費?資格を取得するための支出でその者の職務に直接必要であるもの
?帰宅旅費?転任に伴い生計を一にする配偶者との別居を常況とすることとなった場合等において、勤務する場所と配偶者が居住する場所との間の旅行に要する支出(1ヶ月につき4往復までの旅費)
?勤務必要経費(図書費、衣服費、交際費等の合計65万までが上限)
図書費?職務に関連する図書(書籍、新聞、雑誌など)を購入するための支出
衣服費?勤務場所において着用することが必要とされる衣服を購入するための支出(スーツ代など勤務場所における特定の衣服の着用が慣行であるなどのもの)
交際費等?給与等の支払者の得意先、仕入先などの職務上関係のある方への接待、供応、贈答その他これらに類する行為のための支出(ゴルフ接待など)

※上記???は、給与等の支払者により証明されたものでなければなりません。なお、その支出について給与等の支払者より補てんされる部分があり、その補填される部分につき所得税が課されない場合における、その補填される部分は特定支出に含まれません。

特定支出控除の適用を受けるためには、確定申告書で特定支出に関する明細書及び給与等の支払者の証明書を添付し、特定支出に係る領収書等を添付するか提示が必要となります。
・国税庁証明書様式
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kobetsu/shotoku/shinkoku/871222/01.htm
・国税庁Q&A他
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/shotoku/shinkoku/120912/

転任により転居費、帰宅旅費がかなりかかっている、資格取得費が多い、勤務必要経費が多い、給与収入に対して特定支出が多かった、給与収入も多いが特定支出も多いなど、特定支出控除を受けた方が有利か検討してみる価値があります。

(岡山の税理士事例)

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