相談事例集-所得税

在職老齢年金の支給停止について(岡山の税理士事例)

2015年10月22日

在職老齢年金の支給停止について(平成27年10月から対象者の拡大)(岡山の税理士事例)

 

給与を受給(厚生年金保険に加入)しながら、年金を受けるとその年金の一部または全部が支給停止されることがあります。

?平成27年10月から在職支給停止の対象が変わりましたので注意してください。

平成27年10月以降は、昭和12年4月1日以前に生まれた70歳以上の方や、議員である方、共済組合等に加入している方についても年金の在職支給停止の対象になります。

  • 在職による支給停止は老齢厚生年金に対して行われるもので、老齢基礎年金は支給停止の対象とはなりません。

 

厚生年金保険に加入しながら老齢厚生年金を受けるときは、以下のようにして「基本月額」と「総報酬月額相当額」に応じ、受け取る年金額を計算します。

  • 「基本月額」→ 年金額(年額)を12で割った額。(共済組合等からの老齢厚生年金も含む)
  • 「総報酬月額相当額」→ 毎月の賃金(標準報酬月額)+ 1年間の賞与(標準賞与額)を12で割った額。

60歳以上65歳未満の方

  • 基本月額と総報酬月額相当額の合計額が28万円以下のとき
    支給停止額 = 0円(全額支給)
  • 基本月額が28万円以下で、総報酬月額相当額が47万円以下のとき
    支給停止額 = (総報酬月額相当額 + 基本月額 ? 28万円)× 1 / 2 × 12
  • 基本月額が28万円以下で、総報酬月額相当額が47万円を超えるとき
    支給停止額 = {(47万円 + 基本月額 ? 28万円)× 1 / 2 + (総報酬月額相当額 ? 47万円)} × 12  
  • 基本月額が28万円を超え、総報酬月額相当額が47万円以下のとき
    支給停止額 = 総報酬月額相当額 × 1 / 2 × 12
  • 基本月額が28万円を超え、総報酬月額相当額が47万円を超えるとき
    支給停止額 = {47万円× 1 / 2 + (総報酬月額相当額 ? 47万円)} × 12

65歳以上の方

  • 基本月額と総報酬月額相当額の合計額が47万円以下のとき
    支給停止額 = 0円(全額支給)
  • 基本月額と総報酬月額相当額の合計額が47万円を超えるとき
    支給停止額 = (総報酬月額相当額 + 基本月額 ? 47万円) × 1 / 2 × 12
  • 仮に老齢厚生年金額180万円(基本月額15万円)の方だと、総報酬月額相当額32万円(標準報酬月額32万円、標準賞与額は0円とする)が年金受給額の一部停止になるか否かの分岐点ということになります。

 

代表取締役や常勤取締役が年金を満額受給するためには

代表取締役や常勤取締役の方が上記の計算で年金の一部または全額支給停止となった場合、満額受給するためには以下のような方法があります。

  1. 役員報酬の減額、事前確定届出給与により賞与の額を増やす。
    定期同額給与や事前確定届出給与の変更時期、届出等には注意してください。
  2. 代表取締役から非常勤取締役へ(代表権なし、非常勤でも業務執行が可能なら)
    代表取締役は常勤とみなされます。非常勤となり、常勤性が認められなければ(いわゆる4分の3基準未満)厚生年金保険の被保険者になりませんので、在職老齢年金の支給停止はされなくなります。

(岡山の税理士事例)

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