相談事例集-相続税

事業用資産の係る相続税納税を100%猶予

2019年02月01日

今改正で「個人版事業承継税制」が創設

事業用資産の係る相続税納税を100%猶予

2019年度税制改正において、中小企業・小規模事業者関係で注目される一つに個人事業者の事業用資産に係る納税猶予制度の創設がある。

2018年度税制改正で事業承継税制が抜本的に拡充されたことで2017年度に年間400件程度だった法人向け事業承継税制の認定件数が、拡充後は年間4000件に迫る勢いだ。そこで、個人事業者についても、円滑な世代交代を通じた事業の持続的な発展の確保のため、「個人版事業承継税制」を創設する。

新制度は、2019年1月から2028年12月31日までの10年間限定で、相続人が、相続等により事業用資産を取得し、事業を継続していく場合には、担保の提供を条件に、その相続人が納付すべき相続税額のうち、相続等により取得した事業用資産の課税価格に対応する相続税の納税を100%猶予し、後継者の承継時の現金負担をゼロにする。ただし、既存の事業用小規模宅地の特例との選択制となる。

この個人版事業承継税制を活用するためには、中小企業経営承継円滑化法に基づく認定が必要で、認定経営革新等支援機関の指導及び助言を受けて作成された事業用資産の承継前後の経営見通し等が記載された「承継計画」に記載された者でなければならない。また、「承継計画」は、2019年4月1日から2024年3月31日までの5年以内に、あらかじめ都道府県に提出する必要がある。

なお、被相続人は相続開始前において、相続人は相続開始後において、それぞれ青色申告の承認を受けていなければならず、相続人は、相続税の申告期限から3年ごとに継続届出書を税務署長に提出する必要がある。

また、今回の改正では、贈与税の納税猶予制度も創設されており、受贈者が18歳(2022年3月31日までの贈与は20歳)以上の者に限られ、猶予税額の納付、免除等は相続税の納税猶予制度と同様となっている。

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