相談事例集-法人税

交際費と広告宣伝費の区分のポイント 「不特定多数の者」が対象かどうかで判断

2017年09月01日

交際費と広告宣伝費の区分のポイント
「不特定多数の者」が対象かどうかで判断

広告宣伝費は損金算入ができるため、節税にも役立つが、取扱いを間違うと交際費に仕分けられる。交際費等とは、得意先や仕入先その他事業に関係のある者に対する接待、供応、慰安、贈答などの行為のために支出する費用をいう。ただし、カレンダー、手帳、手ぬぐいなどを贈与するために通常要する費用や不特定多数の者に対する宣伝的効果を意図した費用は、交際費等には含まれないものとされ、広告宣伝費となる。
交際費課税における交際費と広告宣伝費の区分のポイントは、不特定多数の者が対象であるかどうかだ。この場合、不特定多数の者とは一般消費者を想定しており、その範囲は、以下のものを「除く」ものと通達で定めている。
それは、(1)医薬品の製造業者や販売業者に対する医師や病院、(2)化粧品の製造業者や販売業者に対する美容業者や理容業者、(3)建築材料の製造業者や販売業者に対する大工、左官などの建築業者、(4)飼料、肥料などの農業用資材の製造業者や販売業者に対する農家や、(5)機械又は工具の製造業者や販売業者に対する鉄工業者などが示されている。
ただし、これらはあくまでも例示であり、これら以外が直ちに一般消費者には該当しないというものではない。例えば、清酒メーカーなどの飲食業者におけるバーや割烹などの料飲業者は、直接の取引がないといっても、一般消費者には該当しないことになる。
いずれにしても、一般消費者とは、通常、その製品の最終消費者のことであり、その製品を商品や原材料等もしくは生産手段として事業に使用する事業者は不特定多数の者とはいえず、一般消費者にはならない。例えば、農協が飼料等の販売高に応じて農家を旅行に招待したケースでは、農協にとって農家は一般消費者には当たらないので、販売高に応じて行う招待旅行であっても交際費等となる。

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